生まれたてのちび太の闘病記


イブがきてから、日記をつけていました。(今は、おサボリ中...)

イブが出産し、5匹の子犬が授かったのですが、最初の子は、私たちの無知が原因で、ほぼ死産。

残った4匹のうち、一番小さい子犬がちび太です。

これは、ちび太の具合が悪くなったときの日記の抜粋です。


4月3日
朝5時すぎに、イブが起こしに来た。
一番チビ(ちび太)の様子がおかしい。
痙攣して、舌をデレっと出している。
熱をはかると、41.5℃。
急いで獣医さんに電話をいれるが、留守。
とりあえず留守電に伝言したが、自分の電話番号を録音するのを忘れたことに気付き、
もう一度電話したら、獣医さんが出た。
状態を話すと、開診は、9時だから、9時につれてくるように。
9時まで、様子をみておくようにいわれる。
9時までって...あと3時間もある。長い。
15分ほどしたら、獣医さんから電話があり、7時につれてくるように言われる。

おいすがるイブを振り切り、チビをつれて病院にいった。
7時5分前。先生はすでに準備していてくれた。
聴診器をあて、熱をはかるが、異常なしとの診断。

家に帰って9時ごろおっぱいを飲ませると、吐いた。
夜まで、何事もなく、おっぱいにすいついては寝ていたが、夜9時すぎ、
おっぱいを飲んだ後、痙攣。室温が高すぎるのかと思い、ヒーターをきる。
口をもごもごさせていると思ったら、泡をふき、おっぱいを吐き出した。
獣医さんに電話をしたら、様子をみるように、と、言われる。
ふるえて口から泡をだしているチビに、なにもしてやれない。
抱っこしてなでるしかできない。
夜中2時半ころまで、抱っこしていたら、落ち着いたようなので、イブのそばに
そっとおろして、寝かせた。


4月4日、5日 略


4月6日
朝、獣医さんに行った。
順番待ちの時、今までで、一番大きな発作をおこした。
変な、鳴き方をしたあと、足をバタバタさせ、口をもぐもぐしたあと、硬直してしまった。
まわりの人が、「先生!この子、先に見たって!!」と、さわいでくれ、
先生が覗き込んでくれたが、その時には、すこし落ち着いていたので
ちゃんと順番を待つことにする。

診察の結果、考えられることは2つ。
ひとつは、先天的に、脳かどこかに、神経に影響を及ぼすほどの傷害をもっており、
その症状がでた。
もうひとつは、母乳の体への吸収がうまくいかず、低血糖になっている。

血液検査をすれば、かなりのことがわかるので、採血しようとするが、
注射針より、血管が細いので無理。首からなら採血できそうだが、危険なので、
やめる。

原因をつきとめられないまま、低血糖の治療をすることになった。
脳の障害ならあきらめるしかないが、低血糖なら改善されるかもしれないのだ。
ブドウ糖を飲ませ、人口哺乳をするという治療法。

4月7日
ブドウ糖の液も、おっぱいも、人口哺乳のミルクも、受け付けない。
元気もないので、獣医さんに体液の補液の点滴をお願いするが、断られる。
ポカリスエットでも、飲ませればいいと言われてしまう。
飲ませても、吐くのに....

昼前に、別の獣医さんにためしにお願いしてみる決断をした。
六甲アイランド動物病院に連れていった。

ここでは、診断は、さきの獣医さんと同じだが、できるだけやってみましょうと
言ってくれて、太い注射器で、体液とほぼ同じ成分の液を入れてもらった。

血管は無理なので、背中に注射する。針が太すぎて、液がふき戻し。大丈夫か??
背中がもりあがって、なんか、ヒトコブラクダみたいだ。

夜、もう一度病院に行くと、病気にかかってるかも知れないからと、抗生剤を注射される。
もちろん、太い体液の、補液注射も。
水分はこれで補えるが、補液だけでは、生きていけないとのことで、
ヒルズの療養食の缶詰を処方される。小さな1缶500円。めちゃくちゃ高い。

ただ、この子のせいで、病院が汚染されると困るので...、とおっしゃり、毎日朝晩、
自宅に往診してくださることになった。
往診はありがたいけど、なんだかな...


4月8日、9日  略


4月10日
(略)
夕方、イブの散歩から帰ってくると、チビたちが、うんちまみれになっている。
なにかを 吐いたようなあともあり、よくみると、クッションに乗せていた一番チビが、
クッションからころげおちて。ゼーゼーゴロゴロ。どうやら吐いた物が肺に入ったらしい。

すぐに、毎日来てくれている獣医さんに電話するが、自分の所には、吸い出す設備がないから、
気管のものは、吸い出せない。電話帳で調べて、吸い出してくれる所を探していきなさいとの
お言葉。
電話帳を必死に繰り、「急患うけつけます」の文字をみつけ、すぐ電話。
車で15分くらいの距離らしい。すぐに連れて行った。
ここでも、設備はないが、先生が、チューブを口から肺に差込み、自分の口で、
詰まったものを吸い出してくれた。
肺の中が水浸しで、溺れている状態らしい。テントに入れて酸素吸入をし、肺炎予防のため、
抗生剤を注射。飲み薬として、抗生剤や、ヒスタミン剤など、ありったけの薬をくださる。

病院から帰って、暖かいイブにくっつけてみる。
おかあしゃん... あったかい...


4月11日
一晩中痙攣を繰り返し、ほぼ、10分おきに抱っこする。もうダメかと思うくらい衰弱している。
うとうとしていたら、朝。ふと見ると、イブも、チビのそばについていた。
いつもの先生に電話し、補液にきてもらった。
抗生剤を注射しようとするので、昨日チビを助けてくれた獣医さんで頂いた飲み薬を飲んでるというと、
あっさり、じゃ、抗生剤はやめましょう、と言って、注射をやめてくれた。
(略)




このあと、どんどんよくなり、療養食も、しっかり食べましたが....
他の子は、歩けるようになったのに、ちび太は、後ろ足が全く動かなまま。
本来曲がるはずのない方向に足をのばして広げている。
前足だけで歩き回っていました。まるでバレリーナみたいでした。

掲示板を見てくれていた、イブの親元の西村さんの紹介で、高速道路をぶっとばして、
車で2時間の赤穂の中岡先生という、獣医さんに診ていただくことにしました。



4月27日
赤穂の病院に到着。すでに西村さんがきていて、待ってくださっていた。

診察の結果、薬の副作用で、骨、関節に障害が出ているという診断が下った。

とりあえず、飲んでる薬は全部やめて、抗生剤のみ、10日間投与。
関節が体重をささえられず、反対方向に曲がっているので、足を医療用テープでつなぐ。
さらに、お座りのかたちにまげて、ガムテープでぐるぐる巻きにする。

関節はもう治らないが、筋肉をつけて、自力で歩けるようにする試みらしい。
これでダメなら、関節に鉄板を入れ、反対に曲がらないようにする手術をするが、
これだと、一生走れなくなるという話だった。


4月29日
チビの足をまいているガムテープを他の子たちがかじるので、ガムテープはあきらめる。
しかし、なんと、テーピングすれば、4本の足で歩いているではないか!
今日からテーピングだけで様子をみよう。


この後、2週間くらいして、ちび太のテープが千切れているのを発見!
テープがなくても、ちび太は歩いていたのです。
その時の嬉しさは、今でも思い出すと涙がでてきます。

多くの人たちに、ささえられ、助けられて、ちび太は今日も元気に走り回ってます。

しかし、盗み食いのくせは、なんとかならんか...



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